精治 「まあ、落ち着け───まずは話くらい聞こう」

呻く理恵の目隠しと猿轡を外してやる。

理恵 「───ぷはぁっ!? はぁっ、はぁっ、はぁ・・・」
理恵 「おっ、お母さんはっ・・・お母さんは無事なのっ!?」

真っ先に母親の心配をする理恵。

なかなか立派な娘だ。

精治 「クククッ───直接血が繋がっているわけでもない上、

 父親と呼べる人間もいないのにそこまで言わせるとは、

 美幸の母親ぶりはなかなか立派だとみえる」

理恵 「当然でしょうっ?」
理恵 「それよりお母さんは無事なんでしょうねっ!?」
精治 「フッ、まあ無事は無事だ」
精治 「ただし、これからどうなるか───それは、お前次第と

 いうことになるがね」

理恵 「な・・・何をさせるつもりなのっ・・・?」
精治 「それはすぐにわかる」
精治 「───おい、コイツを連れ出せ」
美樹 「はい」
仁美 「わかりました〜」
理恵 「あっ、ちょっ───!?」